銀杏 日本酒 天城~越え~~
皆さん
9月ももう終わり。朝晩過ごしやすい季節がやって参りましたが、いかがお過ごしでしょうか?
いよいよ実りの季節が到来です。
田んぼの稲刈りが始まり、街路樹の葉が彩りを増し、身近な景色が秋色に染まり出すと何だかワクワクします。
私にとってこの季節はやはり“食欲の秋”。
買い物に行くと、大好きな銀杏(ぎんなん)が売っていたので迷わず購入しました。
今でこそお店で買いますが、幼いころは近所のイチョウ並木で母がよく拾ってきたものです。
銀杏を食べる度に思い出すのは、幼き頃の台風のある日・・・
「夜から台風が上陸するから、それまでに買い物に行って来る」と言って出かけた母が、夕方になっても一向に帰ってこない。
風と雨は容赦なく勢力を増してくる。
強風に飛ばされた看板にぶつかって、母が血を流してぶっ倒れているのではないかと心配し、小学生だった兄と私は半泣きで玄関と外を何度も行ったり来たり。
外でカタンと母の自転車が停まる音がしたので、急いで玄関に駆けつけると、頭の先から全身見事にずぶ濡れで、例えようの無い凄まじい異臭を放ちながら、じゅくじゅくの何かをビニール袋一杯にぶら下げて母が大興奮で帰ってきました。
母:「むっちゃ銀杏落ちてたーーーーーーーー!!!」
私:「お母さん、遅いから心配してたん・・・臭っ!」
母:「むっちゃ銀杏落ちててん!!」
私:「う、うん。聞いた。 何かあったんかと思ったわー。」
母:「もう一回採ってくるわ!!!」
兄、私:「ちょ、もうやめときって!! ・・・くっっさ」
自然の猛威を舐めてはいけません。嵐の中にもう一度挑んでゆくなんて以ての外。
幼心に決して良い子はマネしちゃだめだと悟った瞬間でした。
ここ数年は街の美化と落ち葉対策からか、新緑の季節の間に市の職員さんが綺麗に伐採しているので、なかなか銀杏が実らないと、母は寂しそうにしてます。
そんな台風の日の思い出話をしながら、近ごろは日本酒をちびちびやっております。
ワインと関係ない話ばかり書いているのもいかがなものかと思いますが、片寄った知識・経験だけでは無く様々な世界を知ってこそ、またワインの素晴らしさを改めて実感するというもの。
真のワイン売りになるため、日々鍛錬を積み重ねているのであります。
そう、これは辛く辛く厳しい試練なのであります。
秋はもちろん“食欲”だけに留まりません。
“芸術の秋”でもあります。
友人に勧められ、近ごろなんとギターの練習を始めました。
高校の音楽の授業で習ったことはありましたが、アラフォーにして初めてのギターデビュー。。。
今のところレパートリーは、石川さゆりさんの『天城越え(あまぎごえ)』のみです。
銀杏
日本酒
天城越え
私はどこに向かっているのでしょうか。
いや、何が身を助けるかわかりません。
いつか私の仕事に役立つ日が来ることを疑わず、日々鍛錬するのであります。
ヘレンベルガー・ホーフ㈱ 高橋