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スタッフブログ
2019/10/23

この人はなにを作らせても美味い

ヘレンベルガー・ホーフ株式会社‐ドイツワインの輸入卸

IMG_20191003_212140.jpgみなさま、こんにちは。

本格的に秋の空気になってきました。まさに季節の変わり目というタイミングですが、気温の変化で体調を崩しやすいタイミングでもありますので、どうかお気をつけください。

 

さて、弊社のフェイスブック上でもお知らせさせて頂いてますが、ベッカーさんの新ワインが続々と入荷してきています。

醸造所の規模自体決して大きくはないのですが、訪問するたびに見せてくれる新たなチャレンジに毎度驚かされます。

今回は、そんな新ワインを改めてご紹介したいと思います。

 

『リースリング&ゲヴュルツトラミナー』 参考上代2,500円(税別)

リースリングの清涼感とゲヴュルツトラミナーの華やかなアロマが見事に調和した、両者の超超良いとこどりなワイン。

ファルツはアルザスに隣接していることもあり、アロマティック品種であるゲヴュルツトラミナーの栽培も盛んで、かつてはリースリングとのブレンドワインが多く存在したそうです。現代ではありそうでないブレンドですが、ベッカーさんのフィルターを通してその伝統を再構築した、とでも言えますでしょうか。

味わいはほんのりと甘みを残したタイプで、リースリング由来の綺麗な酸が後味をとても心地よく演出してくれています。比率だけでみるとほぼ半々ということですが、ブドウの特性を熟知したベッカーさんが考えに考えぬいた上で編み出されたバランスであることが飲むと理解できます。

 

『シャルドネ ピュア・ナチュール』 参考上代4,500円(税別)

日本でも既に一個の確立したカテゴリーとして広く知れ渡っているオレンジワイン。

多くはナチュラルワインの生産者によるもので、『オレンジワイン=ナチュラルワイン』と考えて問題ないのではないでしょうか。

ベッカーさんも、ナチュラルワインの考え方にこそ同意すれど、玉石混交の市場には疑問を持っているようです。しかしながらそんなベッカーさんもオレンジワインの製法(白ワイン用ブドウを果皮と一緒に発酵させる)そのものには興味があり、数年前から彼のブドウで実験的に醸造していました。様々な品種でチャレンジしましたが、どれも彼の納得いくものにならず、リリースは断念したようです。しかし天候に恵まれた2018年、それはシャルドネで開花しました。きわめて健全なブドウであるということが容易に想像できる、優しさと旨みに満ちた味わい。雑味の一切無い、ベッカーさんらしいエレガントな1本に仕上げてきました。

 

 

ベッカー・バッカーズの時にもお伝えしましたが、彼の強みは『幅』です。

品種の幅、味わいの幅、どこを切り取っても非常に完成度の高いベッカーワイン。

一見すると、彼のキャラクターも相まってなんだかとても器用に上手くやるやつだな、という印象を持たれがちではありますが、陰ではとんでもない努力とチャレンジ精神を絶えず持ち続けています。

いやあ、本当にこの人はなにを作らせても美味い!(腹がたつくらい(笑))

 

日本全国のベッカーバッカーの皆さま、どうぞ引き続きキツネ印のベッカーワインを一緒に応援してください!

礒本