ワイン営業職の禁忌
皆さんこんにちは。
このブログを書いている社員の9割が日々、このブログのテーマを何にしようと思い悩みこの日を迎えます。
しかし、思い悩んだ割にいざ書こうとなるとやはり悩むのです。
今回も悩みを重ねた約2か月の集大成がこちらでございます。
ご覧ください。
私大田黒は、営業職としてヘレンベルガー・ホーフに所属していますので、しばしば出張に行くことがあります。
ワインの営業なので出張にも試飲用ワインを持ち運ぶことが良くあります。
特に夏の試飲ワインの持ち回りは暑い(身体的にはともかくワインの温度管理が超難関)、走れない(振動を与えすぎると酸化が進みすぎてしまう為)、重い(ただただ重い!)の三重苦で、ある意味より気合が入ります。
そんな持ち回りで禁忌とされている(勝手に決めた)のがスパークリングワインです。
なぜなら、
T橋氏談:梅田の駅で止め栓が大きな音を立てて飛んでいったわ。電車の中でも一度栓が飛んで行ったことあるで。もうテロやで。
ヘレンベルガー営業内では、スパークリングワイン持ち回りの被害報告が後を絶ちません。主に一度開けて市販のスパークリングワイン用の栓で止めているのでこういった事案が発生します。
私も先日、この禁忌を破りラッツェンベルガーさんのバッハラッハーリースリングゼクトを持ちまわるべく出張に出かけました。
しかし替え栓を本社に忘れてしまった私は、栓を現地で買うことに。
もちろん美味しい状態で飲んでいただきたい上、爆発事故も聞いていたので、ポンプで中に空気で圧をかけ、がっちりと瓶口をロックするタイプを購入。
そう。これがすべての間違いの始まりだったのです。
いつも通り、1件目で楽しくお話をさせていただき、ラッツェンベルガー バッハラッハーリングゼクトにも替え栓をして少し離れた場所にある2件目のお客様のもとへ。
いろいろとお話をしていざワインの試飲と思いゼクトの瓶口を替え栓が飛ばないように緩めた瞬間・・・シューシュウォッ!という音が鳴り、それはもう見事にお店の天井付近までワインが吹きあがり、ほぼすべて私の頭から右半身に。ワインの約3分の2が吹き飛んでしまいました。
まさにセルフシャンパンファイトならぬゼクトファイトです。
生産者さんにも申し訳ない気持ちになる上、なによりお店にご迷惑をかけてしまいました。
あの時は申し訳ありませんでした。
そして、とても優しくご対応くださりありがとうございました。
原因はやはり、
バッハラッハーリースリングゼクトが、瓶内二次発酵による熟成期間が高級シャンパーニュを超える5年以上もとっている為、クリーミーできめ細かい泡を実現し、門出のリキュールには、自社の10年熟成のアウスレーゼ使用しより味わいに複雑味を持たせているせいだろうか。
いや、産地であるミッテルライン渓谷がユネスコ世界遺産に登録されている上「レ・ミゼラブル」の作者ヴィクトルユーゴ―が執筆の際に滞在していたバッハラッハー村という風光明媚な土地からくるゼクトだからだろうか。
はたまたこのワインが神の雫第25巻に取り上げられた際、「天使の羽ばたきにも似た」とか表現されたからだろうか。
原因を探ると和食にもあったりするのできりがない。
※原因はおそらく圧をかけるタイプの替え栓をした状態で持ち回りにより若干シェイクされた上、少し温度も上がってしまったことです。
ということで今回のブログで皆さんに言いたいのは、「スパークリングワインは1度開けたら持ち運びは危険」ということです。
今回も一切ワインの詳しいお話をせず、期待していた方には申し訳ありません。
では、また次回までブログの題材を探しておきます。
お付き合いいただきありがとうございました!
大田黒