German Wine Topics-
ドイツワイントピックス

New Topics

月一でドイツワイントピックス更新中!

大田黒掲載新聞記事について(原文直訳) ~大田黒ドイツワイントピックス~

大田黒掲載新聞記事について(原文直訳) ~大田黒ドイツワイントピックス~

実は私、ドイツのフランケン地方の新聞に掲載されました。 しかも予想外にもでかでかと。 今回の記事で改めてセバスチャンさんからの多大な期待を確認できていかに自分の背負った十字架が大きいのかを実感しました。 取材いただいた際に熱意を込めていろいろ語りましたが、熱量だけは伝わったようです。(笑) そして、醸造所での最後の衝撃的な仕事も発覚。。 原文をそのまま直訳して載せています。 よろしければご一読くだ...

2024/03/27
ドイツワイントピックス
1年フュルストで学んで大変だった仕事 上位3選! ~大田黒のドイツワイントピックス~

1年フュルストで学んで大変だった仕事 上位3選! ~大田黒のドイツワイントピックス~

フュルスト醸造所で研修させていただいて11か月が過ぎ、残り1か月となってしまいました。 本当に幸せな環境で良い仲間に恵まれ、毎日自然と学ばせていただきました。 フュルスト醸造所に受け入れてもらえて本当に最高の体験ができたと心から思います。 今回のドイツワイントピックスは、かなり個人的な内容になります。 名づけて「大田黒が体験したトップ生産者での大変な仕事ベスト3」 3位:収穫 大変だというイメージ...

2024/03/11
ドイツワイントピックス
早期の発芽の危険性について 【大田黒のドイツワイントピックス】

早期の発芽の危険性について 【大田黒のドイツワイントピックス】

「ドイツは寒いでしょ?」とよく言われますが、ここ2週間ほど暖かい気候が続いています。 現在、私のいるフュルスト醸造所ではほぼ毎日ぶどうの樹の剪定をしています。 ぶどうの樹は休眠期に入っていて活動は停止中。 そんな中気になるのが冒頭にもお話した暖かい気候。 2月の初旬にも関わらず日によっては最高気温15度にもなる日があります。 こうなってくると発芽が早まるのが心配されます。少しの期間暖かくなったから...

2024/02/14
ドイツワイントピックス
ドイツで農家への補助金打ち切りで農作物更なる値上げ?!

ドイツで農家への補助金打ち切りで農作物更なる値上げ?!

皆さんこんにちは。 ドイツより大田黒です。 年末年始は、収穫期に働いた分多くの醸造所が長めの休みを取ります。 私も現在休みの真っ只中でここぞとばかりに旅行を組んで出かけています。 そんな中、各地で急なストライキやデモが頻発しています。 その原因が、農家に対する補助金の打ち切りです。 コロナ禍でかかったお金を賄おうとドイツでは、今年から飛行機も課税、ドイツの農家さんに対して補助金を撤廃したり、トラク...

2024/01/10
ドイツワイントピックス
大田黒のドイツワイントピックス:ヴァスマー醸造所で驚いた3つの変化

大田黒のドイツワイントピックス:ヴァスマー醸造所で驚いた3つの変化

皆さんこんにちは。ドイツのルドルフ・フュルスト醸造所で現在ぶどうの枝を切りまくることに少し快感を覚え始めた大田黒です。さて、今回は研修中のフュルスト醸造所の話題から離れ、ヴァスマーさんのヴィンテージ発表会へお誘いいただいたのでそこで気がついたヴァスマーさんの変化についてお伝えしたいと思います。今回の変化はヴァスマーファン必読です!題して「2023年ヴァスマー醸造所で驚いた3つの変化」①20年、21...

2023/12/13
ドイツワイントピックス
ドイツワイントピックス:紅葉した畑を観察する重要性

ドイツワイントピックス:紅葉した畑を観察する重要性

今回もドイツから大田黒がお届けします。 最近、このドイツワイントピックスがよりコアな内容になっていて一体誰が読むんだと不安に駆られながら書いています。 「読んだよ」と教えていただけると私はとても嬉しいので是非ご連絡等お待ちしております(笑)ドイツでは、収穫が終わり、醸造所も落ち着きを取り戻した10月下旬から11月。今までが嘘かのように作業量は減りましたが、それでもやることは次々と出てきます。現在の...

2023/11/22
ドイツワイントピックス
【最新情報】最も権威あるワインガイドVinum2024版!「大田黒のドイツワイントピックス」

【最新情報】最も権威あるワインガイドVinum2024版!「大田黒のドイツワイントピックス」

今回もドイツから大田黒がお届けします。 ドイツでは、収穫が終わり、醸造所も落ち着きを取り戻した10月下旬から11月。 今までが嘘かのように作業量は少なく、仕事の多くは若木のケアや、畑のメンテナンスです。 本当は、今回は畑の紅葉について取り上げようと思ってほぼ書き終えていたのですが、急遽内容を変更して昨日(11月7日)に発刊されたばかりのVinumについて取り上げます。 注:最後にご紹介する生産者さ...

2023/11/08
ドイツワイントピックス
大田黒のドイツ滞在記vol.8~「2023年のドイツワインはどんな年?」~

大田黒のドイツ滞在記vol.8~「2023年のドイツワインはどんな年?」~

今回もドイツから大田黒がお届けします。 10月6日に約1ヶ月続いた収穫を終え、収穫後の後片付けや、若木の植っている畑のケアなどをしています。 今回は、テーマの通り「2023年が一体どんな年だったのか」をお話しします。 おそらくドイツのヴィンテージ情報としては、どこよりも詳しいかと思います。 余談ですが、ヴィンテージを話題にする際は、主に春にぶどうの樹の成長が始まったタイミングからぶどうの収穫までの...

2023/10/18
ドイツワイントピックス
一覧はこちら

Recent Trends

ドイツワインの最近の傾向

ドイツワインの生産者の思い

ドイツはワイン生産地の中でも最北に位置するため、ぶどうを栽培している産地の中では冷涼な気候です。
ぶどうは過熟せず、できるワインはアルコール度数も低めで果実味も温暖な産地より控えめのものが多く、赤ワインも渋みも強くありません。その分、それぞれの畑で育つぶどうの違いがしっかりと味わいに反映されるため、ドイツの有名生産者は一様に「エレガントで、土地の味わいを表現したワインを造りたい」と言い、ワイン造りを行っています。

ワイナリーではワインをテイスティングさせてもらう際、
必ずといっていいほど、畑の土壌の話をしてくれます。

写真

斜面の畑

図

モーゼルやラインガウに代表される急斜面の畑。こちらは北国で太陽が低いため、太陽に対してできる限り垂直にし、日照量を稼ぐことができるというメリットがあります。また、水はけもよく、斜面のぶどうは適度に水分ストレスを受けて、凝縮する傾向にあります。

また、上図のように、斜面であればあるほど表土は薄くなって、岩石含有量が高くなります。石がちな土壌ではぶどうの収量は少なくなるものの、その分凝縮した実になり、できるワインもしっかりとその土地の味わいを反映したものとなるので、モーゼルやラインガウに限らず上級ワインは斜面の畑に植えるケースが多く見られます。

モーゼル地域の断崖絶壁の急斜面の畑からは、ミネラル感あふれる味わいのワインが生まれます

写真

ナチュラルワイン

ドイツでも最近、化学肥料を使用しない生産者が非常に増えてきています。化学肥料や除草剤を使用しないことは大変な作業量になりますが、土地が活性化し、よりぶどうが自然の力だけで力強く成長することによって、土地の味わいを表現できるようになるというメリットがあるため、優良生産者は当たり前のように有機栽培を行っています。また、「ナチュラルワイン」と呼ばれるような、酸化防止剤が非常に少ないワイン、無添加のワインも少しずつ見られるようになってきましたが、あまりにナチュラルな造りになると、逆に土地の味わいを表現しづらいものとなるため、他国にワインに比べると、濁った無添加のワインはまだまだ少ない印象です。

また、酸が強い品種のワインは、酸とバランスをとるために少しだけ残糖分を残すこともあって、酸化防止剤を最低限入れないと二次発酵の可能性もあるため、品質保持のために最低限の酸化防止剤は入れるという生産者も多い傾向です。

ユルゲン・ライナー醸造所のビオディナミの畑。たくさんの草花を植えて、自然の力でバランスをとっています
ユルゲン・ライナー醸造所のビオディナミの畑。
たくさんの草花を植えて、自然の力でバランスをとっています

また、20年ほど前は、ある程度毎年のようにできていたアイスワインも、近年はぶどうがなかなか凍らないようになり、非常に希少なものとなりました。その代わり、温暖な気候になってぶどうの熟度が上がるようになったので、貴腐ワインの生産は以前より容易になったようです。

地球温暖化の影響

ドイツでも地球温暖化の影響はしっかりと出てきています。近年では2018年や2022年のような、極端に暑い年もしばしば見受けられるようになりました。年々収穫も早くなっています。今のところは、ぶどうもしっかり熟し、涼しかった昔に比べると作柄も安定してきたので、品質向上、収量の点では、プラスの要素がとても大きいようです。ただ、何週間も雨が降らないかと思えば、一気にまとまった雨が降ったりと、極端な気候になってしまったこともあり、各生産者はその対策に追われています。

2021年7月、一夜にして2か月分の雨が降り、大洪水の被害にあったアール地域のクロイツベルク醸造所
2021年7月、一夜にして2か月分の雨が降り、
大洪水の被害にあったアール地域のクロイツベルク醸造所

ドイツの最重要品種、リースリングについて深掘りしたトピックスです

15年の時を経て再入荷! リースリングの帝王「ケラー」!

15年の時を経て再入荷! リースリングの帝王「ケラー」!

先日、思わせぶりな告知をさせていただいた、新入荷ワインはこちら!ケラー醸造所!!ドイツワインにとっても詳しい方ならご存じかもしれませんが、ドイツで圧倒的な知名度を誇る、リースリングの王者です!! なだらかな丘と平野が広がるラインヘッセンは、肥沃な土地が広がることもあり、安価なワインが数多く生産されてきました。ただ、ケラー醸造所が居を構える、ラインヘッセンの南のダルスハイム村周辺は、スポット的に硬い...

2022/11/29
リースリング
シュティーガー ザンクトヨースト リースリング GG

シュティーガー ザンクトヨースト リースリング GG

今月のおすすめワインは、極少量生産の特急畑リースリング! 2016 シュティーガー ザンクトヨースト リースリング GG 地域:ミッテルライン 生産者:ラッツェンベルガー 参考価格:¥8,000(本体) ラッツェンベルガーさん渾身のグランクリュリースリング、年産なんと2000本の超希少品! ザンクトヨーストはラッツェンベルガーさんの所有畑で河から最も離れた特急畑です。河に面している畑は、河からの反...

2022/10/04
リースリング
ミュンスターラー ラインベルク リースリング カビネット

ミュンスターラー ラインベルク リースリング カビネット

今月のおすすめワインは、白桃のようなナーエの爽やかリースリング! ミュンスターラー ラインベルク リースリング カビネット 2017 参考価格:¥3,400(本体) モーゼルやラインガウのリースリングはブランドが確立されていますが、ナーエのリースリングって?? 地図の黄色の地域、ラインガウの南西にあたります ラインガウのブロイヤーさんの畑から見たナーエ川とライン川の合流地点。 ナーエ川を境に右がナ...

2022/08/02
リースリング
リースリング ベンチャー

リースリング ベンチャー

今月のおすすめワインは、この蒸し暑い時期にぴったり♪ さわやかキレキレリースリング♪ リースリング ベンチャー 2020 生産者:ブロイヤー、メアライン、ルンデン 参考価格:¥2,500(本体) 爽やかな見た目のこちら、実はゲオルグ・ブロイヤー醸造所が 友人のワイナリーとコラボしたワインなんです。 ブロイヤー:おなじみ、ゲオルグ・ブロイヤー醸造所当主テレーザさん メアライン:エストリッヒ村のワイナ...

2022/07/05
リースリング
一覧はこちら

世界から注文されている、ドイツのピノ・ノワールについてのトピックスです

ピノ・ノワール アイスワイン 再入荷!

ピノ・ノワール アイスワイン 再入荷!

昨年末に入荷後、大好評につき完売しましたアイスワインが再入荷しました!ピノ・ノワール アイスワイン 375ml生産者:フリードリッヒ・ベッカー参考価格:¥4,000(本体)白ワインにも関わらず、摘みたてのイチゴのような香りと果実味の、チャーミングなアイスワイン・・・ これは絶品! こんな価格でいいんでしょうか?前回の入荷時の記事はこちらまだ飲んだことない!という方は、ぜひ一度お試しください♪

2022/05/11
ピノ・ノワール
ピノ・ノワール アイスワイン 375ml

ピノ・ノワール アイスワイン 375ml

ベッカーさんより、お値打ちのアイスワインがついに入荷しました! ピノ・ノワール アイスワイン 375ml 2018 参考価格:¥4,000(本体) 実はこちらのワイン、先日の一部の試飲会でサンプルボトルの試飲を出していたのですが、 ベッカーさんのアイスワイン、めっちゃうまかった! あのアイスワイン、いつ入ってくるの!? と、激褒め&お問合せをたくさんいただきました♪ とろけるような甘みの中に、黒ぶ...

2021/11/16
ピノ・ノワール
グリューナージルヴァーナー&ピノ・ノワールB

グリューナージルヴァーナー&ピノ・ノワールB

日ごろより大変お世話になっております。 今週のヘレンベルガーいちおし!ワインは、親子それぞれの思いが十二分に詰まったベッカーさんの白と赤! 2017 グリューナー ジルヴァーナー アルテレーベン (左) 参考価格:¥3,900 2015 ベッカー ピノ・ノワール B (右) 参考価格:¥5,000 シニア・ベッカーさん思い入れの白ワイン 現当主フリッツさんの父、シニアベッカーさんが、父親の反対を押...

2020/10/12
ピノ・ノワール
あのヴォーヌ・ロマネと同じ土壌!?とてつもない凝縮感のピノ・ノワール!

あのヴォーヌ・ロマネと同じ土壌!?とてつもない凝縮感のピノ・ノワール!

今週のヘレンベルガーいちおし!ワインは・・・ ヴァスマーさんの最優秀コストパフォーマンス賞も受賞し、話題となったあの赤ワインと 醸造所のフラッグシップであり、自慢の特級畑のピノ・ノワールのご紹介です。 マークグレーフラーラント シュペートブルグンダー 2017 (左) 参考価格:¥3,000-(本体) ドッティンガー カステルベルク ピノ・ノワール GC 2015 (右) 参考価格:¥15,000...

2020/09/30
ピノ・ノワール
クロイツベルク醸造所のピノ・ノワール

クロイツベルク醸造所のピノ・ノワール

こんなピノも持ってます! 最北産地のピュアな赤♪ 今週のヘレンベルガーいちおし!ワインは、かわいらしくもエレガント!西ドイツ最北の冷涼地アール地方の秀逸なピノ・ノワール! クロイツベルク醸造所のある村デルナウ 2016 クロイツベルク シュペートブルグンダー(写真:左)参考価格:3,300円(税別)2017 ノイエンアーラー シュペートブルグンダー(写真:右)参考価格:5,000円(税別)クロイツ...

2020/09/16
ピノ・ノワール
一覧はこちら