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2023/12/05

ドイツワインのピノ・ノワールを産地別で飲み比べしてみたBy小川純平

ヘレンベルガー・ホーフ株式会社‐ドイツワインの輸入卸

ドイツワインのピノ・ノワールを産地別で飲み比べしてみました。

食欲の秋ということで、美味しいご飯とドイツワインを楽しむことに最近力を注いている小川純平です。

そこでふと思いました。

ドイツワインの生産地は世界的に最北エリアになり、冷涼産地として有名ですが、
その冷涼産地のドイツの中でも北と南エリアでは味わいがどう違うのか、飲み比べしてみたいと!
今回はその飲み比べを実際にしてみたので皆さんに共有させていただきます。

今回はドイツでぶどう品種栽培面積第2位のシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)で、
北の産地アール地方と、南の産地バーデン地方のワインを飲み比べしてみました。

ご紹介するドイツワインはこちら

北の産地
クロイツベルク シュペートブルグンダー
生産地域:アール
生産者:クロイツベルク
色:赤
味わい:辛口
ヴィンテージ:2020
参考小売価格:3,900(税抜)
※2020年ヴィンテージの在庫が残りわずかになりますのでご注文はお早めにお願いいたします。次ヴィンテージは2021年となり参考小売価格が4,200円(税抜)となります。

ピュアで素肌美人の赤ワイン。
白ワインのようなテクスチャーで口当たり軽やかなので、
スルスル飲めて飲み疲れはしないです。
ミンティでハーブのような赤い果実感がとっても美味しくて、
前菜から合わすこともできそうなくらいの軽やかさがあります。

クロイツベルク醸造所は2021年7月にアール地方で発生した洪水被害の影響で、
一時的に醸造所をアールワインの中心地デルナウからメッケンハイムに移転しています。


所有畑は粘板岩からなる土壌が多く、渓谷に挟まれていて個々の畑で局所的気候に形成されやすいため、
寒暖差の生まれやすい産地です。




ルードヴィヒ・クロイツベルクさん(左)、娘のレア・クロイツベルクさん
ルートヴィヒさんは1994年に社長に就任して、畑のテロワールを忠実に映し出し、
個性に満ちた最高品質のシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)を中心とした赤ワインを醸造することに意欲を燃やしています。
娘のレアさんは2021年から醸造に携わり、女性醸造家として今後のご活躍が楽しみです。

南の産地
マルクグレーフラーラント シュペートブルグンダー
生産地域:バーデン
生産者:マルティン・ヴァスマー
色:赤
味わい:辛口
ヴィンテージ:2020
参考小売価格:3,900(税抜)

満足感がある赤ワイン。THE赤ワインを飲みたい!という方におすすめ。
100%小樽熟成による樽の甘み。厚みのある果実感と樽のニュアンスが合わさることで、
芳醇 とろみ 妖艶 色気 エレガントの中に力強さがあります。
まるで古き良きピノ・ノワール。お肉料理に最適です!

マルティン・ヴァスマー醸造所は、2024年最新版のドイツでもっとも権威のある評価誌Vinum(ヴィノム)で、
ヴァイサーブルグンダー(ピノ・ブラン)とグラウアーブルグンダー(ピノ・グリ)において
最優秀賞受賞した、1997年から醸造所を立ち上げてみるみるうちに評価を高めてきた
日本でも大人気な生産者さんです。

現当主マルティン・ヴァスマーさん受賞時の写真


娘のサブリナ・ヴァスマーさん
サブリナさんはラインガウの名門シュロス・フォルラーツ、アルザスのトリンバックにて研修後、
最後はメオ・カミュゼにて研修を終えて2015年にヴァスマー醸造所に戻ってきました。
ワイン造り、私生活においても完璧主義なサブリナさんに今後も目が離せません。


クロイツベルク醸造所
マルティン・ヴァスマー醸造所
2人の女性醸造家のご活躍が今後楽しみですね!

 

2つのワインの色に注目!


(左:マルクグレーフラーラントシュペートブルグンダー、右:クロイツベルクシュペートブルグンダー)

写真で少し分かりにくい部分もありますが、
南のバーデン地方のワインの方が少し色が濃いのが分かります。
これは南の地域ということもあり、温暖な気候がぶどうの熟度を上げているのが影響していると考えられます。
もちろん他の醸造面なども関係している可能性もありますが、
同じぶどう品種でも色合いが北と南で異なってくるのが分かります。

それぞれのワイン生産地を見てみましょう!

北のアール地方は、年間降雨量の平均値が低く、
年間平均気温は摂氏9.8度。ワイン生産地としてはかなり低めです。

南のバーデン地方は年間平均気温が11度もあります。
欧州連合によるワイン産地区分において、
ドイツで唯一フランスのシャンパーニュやアルザスと同じBゾーンに含まれます。

ドイツワイン生産地「北のアール」と「南のバーデン」の違いまとめ

醸造方法の違いなど様々な理由があるかもしれませんが、
同じドイツの中で、同じぶどう品種でも北と南では色合いが異なることが分かりました。
北のアール地方では冷涼産地のイメージが伝わる、軽やかで素肌美人のようなピュアな赤い果実感の味わい。
南のバーデンは温暖な気候からぶどうの熟度をしっかり感じ取れる、黒い果実感の味わいで満足感のある赤ワイン。

みなさんはどちらを飲みたいと思いましたか?
今後も勉強したことを皆さんに共有出来たらなと思います!
僕自身、Instagramで毎日ドイツワインの情報を発信していますので、
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ドイツワインのトビラ|小川純平

ヘレンベルガー・ホーフ(株)

小川純平