スタッフブログ
2017/10/18

尻をたたいてもらおう

ヘレンベルガー・ホーフ株式会社‐ドイツワインの輸入卸
「強い女性」が年々増えてきて注目されるようになり、男性の肩身が狭くなってきているように思えてくる今日このごろ。私の妻もヘレンベルガーの女性陣も非常にエネルギッシュで、いつも刺激をもらっています。

ドイツでは昔から女性が強いらしく、「人類には3種類おり、男性、女性、ドイツ人女性」という格言があるとか。

私たちにとって一番身近なドイツ人女性といえば、ゲオルグ・ブロイヤー醸造所のテレーザ・ブロイヤーさん。急逝した偉大な父上の跡を継いで、20歳から醸造所を切り盛りしており、現在33歳。私と同い年です。2015年にはワインガイド「ファルスタッフ」で最優秀女性醸造家にも選ばれた、ドイツのみならず、世界を代表する女性醸造家の1人です。




そんなテレーザさんですが、ドイツ人女性の例にもれず、明るく元気で芯のある、とっっても気が強い方。

ラインガウの急斜面の畑で毎日働いているうえに、ロッククライミングが趣味だということで、ドイツ人女性にしては大柄ではないものの、筋骨隆々な体つきです。以前、夏に来日された際はキャミソールを着ていたため、醸造家というより、陸上競技の選手のようでした。

はじめてテレーザさんにお会いしたのは、10年前、私もテレーザさんも23歳の時でした。来日された際、同い年なのに社長さんで、異国の地で元気にプレゼンテーションする姿を見て、とても刺激を受けたのを鮮明に覚えています。

そんな彼女を象徴するような、私の大好きなワインがこちら



エステート ラウエンタール

ご存知、ブロイヤー醸造所の村名入りリースリング。親しみやすい果実味、1本通った芯、硬質なミネラル、そして目の覚めるような酸!

まさに元気で強いテレーザさんそのまま!

試飲会で10種類くらいワインを並べた際、一番ドライで個性が際立っているのがこのワイン。女性醸造家のワインが一番ドライで強い味わいというのが、まさに今の世を象徴しているなぁと、いつも遠い目をしています。

お客さんにご紹介する時にも、元気な女性醸造家が造っていることを写真も見せながらお話するのですが、飲んでいただくと、その味わいからイメージが非常に伝わりやすいらしく、ワインを通してテレーザさんの思いや人柄がよくわかるとおっしゃっていただきます。 造り手さんの顔が見えるワインってやっぱりいいですね。

また、試飲会の合間、疲れてのどが渇いたときに、味のチェックもかねて飲むこともあるのですが、ワインから伝わるエネルギーに、背筋がシャンと伸び、テレーザさんに「がんばれ!」と尻を叩かれているような気にもなる、そんな不思議なワインです。

10月も半分過ぎ、これから年末にかけてワイン業界は繁忙期になってきますが、ブロイヤーさんのワインにエネルギーをもらい、尻を叩いてもらいながら乗り切ろうと思う、宮本でした。


ヘレンベルガーホーフ
宮本 駿