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2022/02/09

今週のおすすめワイン【マルターラー】

ヘレンベルガー・ホーフ株式会社‐ドイツワインの輸入卸
こんにちは!山野高弘です。

お勧めワインの記事をいつもみていただいてありがとうございます
今回は初めて私が担当します。というのもちょっと特別なワインの
ご紹介だからです。
 
今月のおすすめワインはある人の人生を決定づけたワインの
ご紹介です。
 
その人物とはヘレンベルガー・ホーフ会長であった
私の父、山野寿 です。

奇しくも本日2月9日は父の49日。
父が好きだったワインのお話にどうぞお付き合いください。



↑マルターラーについてはYouTubeでも語っております

父が大好きで、生前に
自分にもしものことがあったら祭壇にはこのワインをかざってくれ
といっていたのが写真のマルターラーです。
 
2017 Malterer  本体価格8,000円(税別)
 
マルターラーとはマルターディンゲン村に住んでいた中世の貴族の名前。
マルターラー一家から修道院に娘が出される際にお土産で持たせた
7メートルの壁掛け絨毯のデザインラベルが1枚1枚手貼りされています。
ぶどう品種 ヴァイサーブルグンダーとフライザマー(ジルヴァーナー×グラウアーブルグンダー)
 
◆マルターラーとの出会い

1995年にまだ神戸にあったわが社が震災の直撃を受け、
父の実家のある茨木に会社が引っ越してきました。事務所も何もなく、
自宅のリビングからの再スタートでした。
 
そんな状態にも関わらず父は
「もっと独自性を出す。本当にドイツで飲まれている素晴らしいワインを探す」ためにドイツへ向かいます。
 
数ある中から最もピン!ときたのがフーバー醸造所、
その中でも特に父の印象に残ったのがこのマルターラーでした。
 
今でこそ赤ワイン、ピノ・ノワールで不動の地位を築いている
フーバーさんでしたが、ドイツで最初に名を馳せたのがこの
見た目も味わいもインパクトのある白ワイン
マルターラーでした。
 
先代ベルンハルトさんの代では新樽100%、遅めに摘んだぶどうから
くる濃厚な果実味も加わり、まさにフルボディの白ワインといった
風合い。
 
2014年から現在のユリアンさんが引継ぎ、収穫を早めたり、
新樽の比率を落としたりと、かつてのマッチョな雰囲気は薄れましたが、
いつまでも続く余韻とユリアンさんならではの時間をかけた醸造からくる
緻密さが味わえます。
 
ドイツでは現在年産2000本。ドイツ国内でもレストランにしか卸されず、
ドイツ国外で飲めるのはなんと日本のみ。
 
あまりに父がこのワインが好きすぎて、フーバー醸造所では
父のためだけにマルターラーの10ヴィンテージテイスティング会
開かれたほどです。
 
◆人生を変える1本

「太く短く」とはよく父が言っていた言葉でした。
その言葉通り、濃厚な人生を駆け抜けていきました。
 
このマルターラーはまさに父そのもののような感じがしています。

山野会長とフーバーさん.jpeg
畑にて 父とフーバーさん 

そんなマルターラー。日本ではまだまだ私たちの努力不足で
認知されておりません。
 
ぜひこの機会に一度、一生の出会いを果たしたフーバーさんと
私の父、その二人に思いを馳せながらグラスを傾けてみてください。

私にもそんなワインが実はあります。
みなさんにもそんなワインありますか??

これからも素敵なワインとの出会いがありますように。