ドイツワイントピックス
2022/08/09

2022年の出来はどうですか?

ヘレンベルガー・ホーフ株式会社‐ドイツワインの輸入卸

日本では、連日猛暑が続き毎日携帯から熱中症警戒アラートなるものが出ています。

ご存じの方も多いかもしれませんが、ヨーロッパでも暑く乾燥した気候が続いているようです。

 

フランスのボルドー地方、ブルゴーニュ地方、スペインでは、乾燥と猛暑による火災が起きています。

ヨーロッパも新世界のアメリカやオーストラリア等と同じ様なことが起きてきています。
 

また、乾燥による干ばつも深刻でぶどう畑に灌漑をするための川の水が足りていない地域もあるそうです。

ドイツのマイン川沿いのバンベルク近郊の町では、マイン川の水位が1,5mを下回ると水汲みができないそうですが、日によっては下回っているようです。

 

ちなみに弊社取り扱いのDr.ローゼンさんも畑の温度が一時、41度を記録したそうです。モーゼルでそんな暑さとは正直驚きでした。現在は通常通りの日比較的涼しい気候にもどっているようです。しかし、また今週少し暑くなるとか。

 

このような心配される状況下で、生産者さんとお話をする際「今年はどうですか?暑くて乾燥していると聞いているけど大丈夫ですか?」と癖のようにきいていますが、ドイツワインの輸入元として暑さにおいて一番気になる産地バーデン地方のお二方とも話す機会がありましたので、少し暑さについて聞いてみました。

 

すると意外や意外。

 

ユリアン・フーバーさん:「暑いのは暑いけど、今のところこれといった被害もなく健全で順調に育っているので今年はまた期待している

 

サブリナ・ヴァスマーさん:「今のところ順調でなんの問題もないよ

 

とのことでした。

 

いろいろな媒体で「暑い!」ときいていたので心配して聞きましたが、期待できるような年ということで良かったです。
他地域はまたそれぞれ聞いてみなけてばわからないのですが、バーデン地方のお二人の畑の状況は良好なようです。

 

今月は8月。近年は、温かさの影響で収穫も早まっているため、今月末頃からゼクト(泡)用のぶどうから収穫をスタートし、年末にかけて醸造所のもっとも忙しい時期が始まります。

 

現在は、収穫に向けて房の風通しを良くするべく、除葉作業や不必要な枝を取り除く作業が行われている頃です。
しかし、この暑さだと葉っぱがぶどうの房に影を作ってくれ、ぶどうの日焼けを防ぐ効果を狙って、きっとそれも収穫前ギリギリに先送りする生産者さんもいらっしゃると思います。
この時期の作業も地味ではありますが大変です。
特に斜面になると朝は肌寒いのに、昼になると強い日差しと暑さに耐えながら、斜面でずっと同じ姿勢で作業をします。


約半年間、丁寧に育ててきたぶどうの収穫目前ですが、大事なのは今からの収穫前の時期です。

 

多雨になるとぶどうの実の破裂を招きその果実が腐敗してしまいまったり、思わぬ敵イノシシや鳥がぶどうを食いまわったり、先述の通り、ぶどうが日焼けしたりとたくさんのリスクに見舞われ、非常に緊張感すらある時期です。

 

次回からは少しずつ各生産者の今年の詳しい様子をお伝えできるかもしれません。

生産者さんの忙しさにもよってはお伝えが遅くなる可能性もありますが。

 

私なりのワインをより楽しむ秘訣の一つですが、その年の様子を追ってぶどうを楽しみに待つことでその年のワインが手元に届いた際によりおいしく楽しいものになります

 

私は、すでに2022年のワインがどんな香りでどんな味がするのかとても楽しみです。

 

是非、皆さんも今年の収穫が良いものになるようぜひ願っておいてください。

 

また次回もお楽しみに。

大田黒

 

◆今回のドイツワイントピックスに登場した生産者さんのワイン

・Dr.ローゼン

http://www.herrenberger-hof.co.jp/products_search/germany/moselle/drLoosen

・ベルンハルト・フーバー

http://www.herrenberger-hof.co.jp/products_search/germany/baden/bernhard

・マルティン・ヴァスマー

http://www.herrenberger-hof.co.jp/products_search/germany/baden/martin