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ドイツワイントピックス
2024/12/11

みんな知らない?”古木” アルテレーベンの定義!!

ヘレンベルガー・ホーフ株式会社‐ドイツワインの輸入卸
こんにちは。大田黒です。
 
今回はAlte Reben(アルテレーベン)、フランス語でヴィエイユ・ヴィーニュについてです。
高樹齢のぶどうの樹もしくは、高樹齢のぶどうからなる畑のことを指します。
 
実は、たまにワインのラベルに見かけるこの「Alte Reben」や「Vieille Vigne」の表記ですが今まで全く定義や決まりはありませんでした
 
生産者さんたちが独自で高樹齢の判断をし、表記されていました。
私が現地でよくこの「アルテレーベン」という言葉を耳にする際、樹齢を聞くと大体30年越えくらいで言っているような感じです。
 
実際に樹齢30年を超えたあたりから、データ上の1つの畑あたりの収量は落ちることが多いようです。(実はこれにも原因はさまざまあります。)
 
今回は、フランスに本拠地を置くぶどうの研究機関OIV(国際ブドウ・ワイン機構)によって「アルテレーベン(ヴィエイユ・ヴィーニュ)」の定義が発表されました。
 
その基準は、「樹齢35年以上」とのことです。
 
それだけではなく同時に、「接ぎ木している場合は接ぎ木後、35年が経過していること」、「区画の場合、畑に植わってるぶどうの樹の85%が樹齢35年以上であり、法的に区切られた1つの畑であること」と発表されました。
 
ラベル表記に関して厳しいイメージがあるヨーロッパにおいて、今まで基準がなかったのもなんだか不思議です。
現在まだワイン法等で決まったわけではないので、今後この表記を見ても今までと変わりませんが、その内高樹齢の表記に関する表記に対する規定も出てくるかもしれません。
 
おまけ:
今後高樹齢がどんどん希少に?
今回取り上げた「高樹齢」のワインが今後より希少になっていくと言われているのは、ご存知ですか?
 
ぶどうの樹は樹齢が上がるほど、様々な病害などのリスクが上がっていきます。その病害による収量の不安定化であったり、クローンや品種ごと植え替えてその時の気候や需要に合わせたりという事情で30年くらいで、商業的な生産者さんは樹を植え替えてしまいます。
 
現在、ヨーロッパをはじめとする各国でアルコールの需要が低迷化している中、ワインの生産者さんによっては在庫が余ってしまいワインが売れない現状です。
※フランスでもワインの割合が最も多いものの3年間(2021~2023)でアルコール全体の需要が13%減。
 
こういった状況下で生産量を確保して、1本あたりの単価を安くして手に取ってもらいやすいようにしようという動きがあるようです。
 
今後、高樹齢の樹から造られたワインの価値がより高まっていくかもしれません。
 
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