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ドイツワイントピックス
2025/02/12

オーストリア シュタイアーマルク州の名産って?

ヘレンベルガー・ホーフ株式会社‐ドイツワインの輸入卸
こんにちは。大田黒です。
先日までズートシュタイアーマルクというオーストリアのワイン産地よりサットラーホーフの当主アレックス・サットラーさんが来日していました。




サットラーホーフと言えば、世界有数の最高品質のソーヴィニヨンブランを生み出す生産者の一人ですが、まだ日本では知る人の多くない生産者さんと言えます。
 
皆さんは、オーストリアのシュタイアーマルクがソーヴィニヨンブランの一大銘醸地だということはご存知でしたでしょうか?
 
オーストリアワインの生産量は、世界15位。
生産されるワインのほとんどがオーストリア本国またはドイツ、スイス等の近隣国で消費されてしまうことがほとんどです。
そのせいもあってか、ソーヴィニヨンブランの銘醸地といっても普段触れ合うことが少なくソーヴィニヨンブランでオーストリアましてやシュタイアーマルクイメージを持っている方が少ない傾向にあります。
 
シュタイアーマルク州のぶどう品種の生産量は以下の通り。
 
1. Sauvignon Blanc 19% 965ha
2. Welschriesling 15% 746ha
3. Weißburgunder 13% 690ha
4. Muskateller 11% 580 ha
5. Blauer Wildbacher 10% 518 ha(シルヒャーの原料品種)
6. Chardonnay 7.6% 387ha
7. Zweigelt 5.0% 257 ha
8. Müller-Thurgau 3.2% 163 ha
9. Pinot Gris 3.2% 162 ha
10. Scheurebe 2.6% 135 ha
※オーストリアマーケティング協会ホームページより
 
実は、シュタイアーマルクではソーヴィニヨン・ブランが全体生産量の約2割を占め、1番多く生産されている品種なのです。
ソーヴィニヨンブランと聞くとフランスのロワール地方やボルドー地方もしくは、ニュージーランドをイメージされることでしょう。
シュタイアーマルクでは、200年以上前からソーヴィニヨンブランの歴史があり、標高の高い涼しい気候に畑が広がっているので、長い年月を経てぶどうの樹がその地に合わせた変化を遂げてきた言われています。特にサットラーホーフさんのようにクローンをマサル・セレクションによって厳しく選抜しているワイナリーのものは、独自のソーヴィニヨン・ブランとなっています。



シュタイアーマルクは、オーストリアのワイン産地のうち、唯一アルプス山脈に覆われるように位置しており、アルプスからの涼しい風の影響を受ける上、標高の高い位置にある銘醸畑が多く、酸の残った非常にエレガントで洗練されたワインを生産しています
 
シュタイアーマルクには、3つに区分けされた原産地呼称があり、Gebietswein(地域名ワイン)、Ortswein(村名ワイン)、Riedenwein(畑名ワイン)となっています。
基本的には、ブルゴーニュやドイツのVDPの規則と似た方式です。
ざっとになりますが、それぞれにリリースの制限があり、RIED〜というのが単一畑名で1級ないしは特級となると覚えてください。
Reserveという熟成期間により長い規定を設けられている呼称もあります。)
ワインを選ぶ際の参考にしてみてください。
 
なにより、他の産地の個性とはまた違うソーヴィニヨンブランをぜひお試しください。
 

 
ヘレンベルガーのシュタイアーマルク産ソーヴィニヨンブランの一部をご紹介
 
‐RIED GREISDORF SAUVIGNON BLANC Reserve
 リート グレイスドルフ ソーヴィニョンブラン レゼルヴェ



シルヒャーの生産者であるラングマンさんのソーヴィニヨン・ブラン。
背骨を支えるミネラル感に熟度を感じる果実感と樽のニュアンスがワイン全体を高級な印象に仕上げています。標高の高い冷涼産地であることもあり、決してもったりとせずきれいな味わいの絶妙なバランスです。
 


‐Gamritz Sauvignon Blanc
ガムリッツ ソーヴィニヨン・ブラン


サットラーホーフさんのソーヴィニヨンの村名格。
スタンダードレンジのソーヴィニヨン・ブランよりも樹齢が高く、澱との熟成期間も倍の12か月。
何より、ソーヴィニヨン・ブランで良く感じるハーバルなニュアンスや、パッションフルーツのようなこってりとしたニュアンスのどちらにも傾かない絶妙なバランスで唯一無二のサットラーホーフさんらしさの生きたワインだと思います。
キリっとした涼やかさを感じるミネラルと酸は、そのまま樹齢の高さと澱との接触によるうま味とふくらみを感じます。
食事との相性も幅広いソーヴィニヨンブランかと思います。
 
 
2種のみのご紹介ですが、双方の生産者さんの他のレンジもおすすめです。
是非、口中で輝くミネラルとその唯一無二の個性を味わってみてください


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