Kreuzberg / Ahr

クロイツベルク醸造所 / アール地域

 




クロイツベルク醸造所は、赤ワインが著名な西ドイツ最北のワイン生産地のアール地方に所在しています。中心地の街、デルナウのブドウ畑は秋になると紅葉が美しく、ドイツ中から観光客が訪れます。シュトラウスヴィルトシャフト(期間限定のワイン居酒屋)も経営しており、ワイン片手にツヴィーベルクーヘン(玉ねぎのピザ)を食べたり、ハイキングを楽しむことができます。
以前はアールワインの中心地デルナウに醸造所がありましたが、現在はデルナウから北に約20kmの街、メッケンハイムに醸造所があります。2021年7月にアール地方で発生した洪水被害の影響で、一時的に移転しています。
所有畑はデヴォン紀の粘板岩からなる土壌が多く、渓谷に挟まれており、個々の畑で局所的気候が形成されやすいため、寒暖差の生まれやすい産地です。クロイツベルクさんのワインには、気候の寒暖差もワインに見事に表現されています。

            


     

栽培面で例を挙げると、剪定、徐葉、グリーンハーベストや手摘み収穫を丁寧に行い、ワインの質を高めるために厳しい収量制限を行っています。ブドウやワインを丁寧に扱い、細心の注意を払いながらワイン造りを行っています。

         

デヴォンシーファー

年前の古生代デヴォン紀に堆積された粘板岩がデヴォンシーファーです。

赤茶色がマーブル状に交じる粘板岩から、涼やかでミネラル感に富んだ味わいが生まれます。最北の冷涼地アールで生産されるピノ・ノワールは、バーデンとは異なり、甘酸っぱくジューシーな果実感と、硬質なミネラルを感じます。




  

Neuenahrer Spätburgunder  trocken

ノイエンアーラー シュペートブルグンダー トロッケン

硬砂岩、スレート土壌の南向け斜面の畑のピノ・ノワールを使用。
10カ月間、2回目~3回目使用の小樽にて熟成。凝縮した赤い果実のニュアンスと、
硬い土壌を思わせるミネラル感。繊細ながらもしっかりとしたストラクチャーが
感じられるピノ・ノワール。



醸造所のデータ

栽培面積
10.5ヘクタール
生産本数
70,000本
栽培品種

・シュペートブルグンダー(78%)
・フリューブルグンダー(12%)
・カベルネソーヴィニヨン(2%)
・リースリング(1%)
・ヴァイサーブルグンダー (1%)
・その他(6%)

主な畑(村名)

ファーヴィンガート、ハルトベルク(デルナウ)
トロッツェンベルク(マリエンタール)
ドムレイ(ヴァルポルツハイム)
ローゼンタール、ジルヴァーベルク、ダオブハオス(アールヴァイラー)
キルヒトゥルムヒェン、シーファーレイ、ゾンネンベルク(ノイエンアール)



          

ルードヴィヒ・クロイツベルクさん

 

クロイツベルク醸造所の社長。1994年から現職。

畑のテロワールを忠実に映し出し、個性に満ちた最高品質のシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)を中心とした赤ワインを醸造することに意欲を燃やしている。

とても優しくてホスピタリティに溢れた素敵な方です。

歴史

クロイツベルク醸造所は、1953年に当時デルナウのワイン生産者協会のトップだった、ヘルマン・ヨーゼフ・クロイツベルク・シニアによって設立された。
2代目の「ユップ」は、妻のマリア、妹のアンジェラ、義弟のヨハネスとともに、40年以上にわたってワイナリーを経営し、この間ブドウを3.5ヘクタールに拡大した。二人は一緒にシュトラウスヴィルトシャフト(ワイン酒場)を経営し、近隣や遠方から多くのゲストや音楽家が集う場所になる。

1994年

息子のルートヴィヒが社長に就任

2000年

ドイツの全ワイン産地、約200の優良ワイナリーが加盟する「VDP - Die Prädikatsweingüter」に加盟

2019年

ベノ・ワグナーが 醸造責任者に就任

2021年

ルードヴィッヒの娘、4代目のレア・クロイツベルクが所属している

クロイツベルク醸造所の代表的な畑

Hardtberg ハルトベルク(デルナウ)】

VDPグローセラーゲに認定されている、アールを代表する日当たりが良い南向きの斜面。

土壌は、粘板岩と長石を含む砂岩の一種である硬砂岩からなる。栽培品種はフリューブルグンダー(ピノ・ノワールの突然変異種)。


写真
Frühburgunder Hardberg GG 
フリューブルグンダー ハルトベルク GG

1960年代にほとんどなくなってしまった非常に希少なピノ・ノワールの突然変異種。現在ドイツに200ha、その内アール地域に40ha栽培されており、ピノ・ノワールより収穫が2週間前後早いことからフリュー(ドイツ語で早いの意)という名前になっている。ハルトベルクはアールを代表する南向け斜面の特級畑の1つで、スレート、硬砂岩土壌。フリューブルグンダーは品種特性を生かすため、表土が少し厚めのエリアに植えられている。19カ月間小樽での熟成(新樽~3回目使用)。グランクリュのピノ・ノワールと遜色ない、エキゾチックで深みのある香りに芳醇な果実味。フリューブルグンダーの最高峰。



醸造所
セラー
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