Trautwein/ Baden

トラウトワイン/ バーデン地域

ビオディナミの先駆者

ドイツ・バーデン地域の南部に位置するカイザーシュトゥール地区のバーリンゲン村。

ヨーロッパの中でも北に位置しながら地中海性気候で、ドイツで最も温暖と言われています。この地域で非常に品質の高いビオディナミの生産者として名を馳せているのがトラウトワイン醸造所です。

ドイツ自然派生産者の先駆け 受け継がれた次世代への思い

1649年から続く家族経営の小さなワイナリーで、12haの畑を所有しています。前当主ハンス・トラウトワイン氏の代に、自身の子供たちが安心して暮らしていける社会にするために、一切の農薬や化学薬品等の使用を断ち切り、ビオディナミ農法へ切り替えました。長年自然のサイクルで土を活性化させてきたため、ぶどうの樹の根がしっかりと土の中に張っており、トラウトワインの生み出すワインは、カイザーシュトゥールの火山性土壌、石灰岩土壌のパワーとミネラルを存分に感じられる上品かつ洗練された味わいに仕上げられています。

有機無農薬栽培の取り組み

ドイツのワイン業界の中ではかなり早く、1980年よりオーガニック農法へ切り替え、ドイツの環境食品団体「ビオラント」及び、2004年産よりフランスのビオディナミ栽培の認証機関「デメター」の規格に沿って行われるブドウ栽培に取り組んでいます。毎日の作業は細部にわたってまで厳しくチェックされています。

新当主は有名メゾンで修業したエリート!

現当主は2児の母でもあるアネ・クリスティン・トラウトワインさん。数々の名門での研修を経ており、フランスのメオ・カミュゼではピノ・ノワールを、ルフレーヴではシャルドネの栽培・醸造について学びました。また、フランケン地域のユリウス・シュピタールでは減農薬と伝統的なワイン造りについて、ラインヘッセン地域のヴィットマンではヴィオディナミ農法について学ぶなど、多くを吸収して実家のワイナリーを継ぎました。当初は新たなことを取り入れようとするたび、父によく反対されていたそうですが、温かみのある伝統の味わいも守りつつ、徐々に今の洗練されたスタイルに変化していきました。とても穏やかで優しいそのお人柄が、彼女の造るワインにそのまま表現されています。

生命力あふれる味わいの秘密は火山性土壌

この地域は火山の上半分が吹き飛んだカルデラになっていて、その火山性、および石灰岩土壌の斜面に畑があります。この地で育まれたブドウは、独特のスパイス香とパワーをワインに与えるといわれています。また、トラウトワインの畑では、長年自然のサイクルで土壌の活性化を行ってきた結果、深く張った根から土壌の養分をしっかりと吸収し、年々味わいは深みを増し、ミネラル豊富な味わいになっています。

トラウトワインさんがワイン造りで最も大切にしていることは、「エレガントで調和のとれた味わいにすること、過度な干渉を避けてバーリンゲン村ならではの味わいを引き出すこと」。

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