スタッフブログ
2021/09/02

神ビアグラス

ヘレンベルガー・ホーフ株式会社‐ドイツワインの輸入卸

みなさんこんにちは。今週のブログ担当は高橋です。
どうぞ最後までお付き合いください。


あっという間に暦はもう秋ですね。
この夏は旅行にも行けず、Facebookの「過去のこの日」の機能が、過ぎし夏の日の私の楽しい思い出を幾度もお知らせして来るというむなしい日々でした。

白州蒸留所で朝からウイスキーを飲んでいる私。
別府温泉で酩酊して地獄の10丁目まで行っている私。
雪渓の美しい立山で仁王立ちしている私。
富良野のラベンダー畑でグラビア撮りをする私。
奄美の波音と六調のリズムに乱れ舞う私。

当たり前のことが当たり前じゃなくなったこと、非日常が非非非日常レベルになったことを思い知らされる日々です。

遠くへ旅行が出来ないから近場で何かしようと、工房で吹きガラス体験をして来た事が、唯一この夏の私の小さな非日常の出来事です。

ワイングラスが作りたいなぁ〜なんて軽い気持ちで行ったものの、工房の見本棚のワイングラスに「上級者向け」と書いているのを見て秒で諦め、初心者向けのビアグラスを作ることにしました。

私も友人も初めての体験でしたので、かなりゆるい気持ちでお邪魔したのですが、真夏のうだるような猛暑日である上に火の入った窯の熱がとんでもなく、まだ始まってもいないのに色選びの時点で汗だく状態に。
「今から20分間ノンストップで金属棒を回し続けてもらいます」と工房のかたが言った瞬間、こりゃ思ってたよりまぁまぁ真面目に取り組まないと出来上がらないことを察しました。

ビア2-3.jpg

先生 「さぁ、回して!もっと!もっと早く!」
私  「ひぃッ、熱い!」
先生 「さぁ、吹いて!回しながら!」
私  「ま、回しながら⁉︎ ぶっブハッッ!吹けないっ!」


吹きガラスはスピードと手際が命らしく、私達が慣れない作業でわちゃわちゃしている間に溶けたガラスはすぐにぐにゃりと曲がってしまうので、工房の先生の教え方にも自然と熱が入り、私たちも同じ温度感で応えねばと徐々に気が引き締まってゆき、だんだん師匠と弟子状態に。

ビア3.jpg

先生 「さぁ、振って!また吹いて!」
私  「ブハッ!先生!ちょ、無理っ」
先生 「回すの止めない!」
私  「ヒィッ!は、はいっ!」
先生 「壁に当てたら全部終わるよ!」
私  「はいっ!」
先生 「右手で道具持って!すぐ用意する!」
私  「はいっっ!!」
先生 「左手止めない!全部終わるよ!」
私  「ふわぃっっっ!!!」

すべてが終わるぞという脅しにビビりながらも、鬼軍曹の指導の下、汗だくで真面目に取り組んだおかげで出来上がったのがこちら。


ビア4.jpg

何ということでしょう~。
若干の変なくびれとビール腹みたいな歪みはあるものの、自分で言うのも何ですが初めてにしては上出来ではないかー!
ちなみに隣は友人作のぷっくりとしたヒヨコみたいなキュートすぎる一輪挿し。互いに自画自賛しました。


なんとこのビアグラス、特筆すべきは350ml入りの缶ビールがぴったり注げるのです。
注ぎ切ったとき思わず杯を高く突き上げました。

たまたまやけど、天才ちゃうか・・・。
神がかっとるな。

ビア1.jpg


ガラスが分厚過ぎて唇の当たりが悪いけど、そんなもん気にならんぐらい愛おしい~。

遠くに遊びに行けない日々がまだまだ続きますが、
私はこの神ビアグラスで、もう少し夏の終わりを惜しみつつ楽しもうと思います。



ヘレンベルガー・ホーフ 高橋