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スタッフブログ
2019/11/12

11月11日はホイリゲ解禁日(一応)

ヘレンベルガー・ホーフ株式会社‐ドイツワインの輸入卸
奇しくもオーストリア大好きな私のブログ当番が、ホイリゲ解禁日にあたったので、これはもうオーストリアのこと書かないとしゃあないなぁということで。

11月11日は世間的にはポッキーの日ですが、ワイン業界的にはオーストリアの新酒、ホイリゲの解禁日です。私たちは例年通りヴィーニンガーさんのおいしいホイリゲをインポートしました。

解禁日というものの、ボジョレーヌーボーのような3、2、1、解禁ーー! みたいな決まりはなく、現地ウィーンで聖マルティンの日とされている11月11日あたりにウィーンの市庁舎で洗礼の儀があり、「今年もおいしいワインをありがとう! 来年もおいしいワインをよろしく!」とお祈りし、それを一応の新酒スタートとしている、とってもアバウトな感じです。(洗礼の儀も11日としっかり決まっていないとか)ハプスブルク王朝のもと、いろいろな民族が集結したウィーンでは、こういった適当な柔軟な考え方が求められたんじゃないかという考えもあるようです。

日本でも今年の解禁日は月曜日、それじゃイベントしづらいね!ということで、現地のアバウトな感じも一緒に輸入して、一足早く9日、10日の土日、各地でフライングホイリゲイベントが行われています。緩くていいね!

ホイリゲには新酒以外にワイナリーが経営する居酒屋という意味合いがどちらかというと強く、ウィーンの観光ガイドブックにもホイリゲの紹介が必ず載っています。


ヴィーニンガーさんのホイリゲ

1789年、それまでは公爵領の畑のワインしか売ることができなかったのですが、マリアテレジアの息子であるヨーゼフ2世が年間300日に限り自家製ワインを小売りし、簡単な食事を供してもよいという特別許可ワイン農家に発令したことからホイリゲ文化がスタートしたそうです。

そのホイリゲ文化が、ちょうど先月、ユネスコの無形文化遺産に認定されました。

昨年ホイリゲを訪問した際の記事はこちら
http://www.herrenberger-hof.co.jp/blog/2018/06/10/118

現在、伝統的なホイリゲは少なくなってきているそうで、カジュアルレストランやイタリアンバルに業態が変わってきているところも多いのだとか。今回の無形文化遺産の認定を機に、またホイリゲが盛り上がるといいですね。

肝心の今年の新酒としてのホイリゲですが、ヴィーニンガーさん曰く、ここ数年で最高のヴィンテージ!とのこと。実際飲んでみましたが、果実味もあり酸も凝縮感もあり、とっても素晴らしいバランスでした。

ドイツやフランスでは降水量不足で収量が落ちたという話を聞いていますが、オーストリアは程よく雨も降ったようで、質・量ともにとても良い年になったようです。

素晴らしかった2019年を、新酒でいち早く体感してみてはいかがでしょうか。



今年6月に訪問した際、ヴィニンガーさんと。
自作のゲミシュターサッツのTシャツ、名付けて「ゲミシュター・シャッツ」を着て。
ヴィーニンガーさん、大ウケ!笑


ヘレンベルガー・ホーフ
宮本 駿